映画『ホノカアボーイ』の中で月明かりに浮かび上がる「ムーンボー」の話が出てきたね。とても珍しい現象でロコたちもなかなか見た人は少なく、願い事が叶うという伝説がなおさら神秘的に語り継がれている。僕も10年以上になるが残念ながら一度しかお目にかかっていない。

e382b3e38394e383bc-efbd9e-20055-072ホノカアからワイメア(各島にワイメアという町が有るため郵便物の関係でハワイ島のワイメアはカムエラと呼ぶようになった)にかけてのエリアは昼夜を問わず霧が多く発生し、幻想的な雰囲気をかもし出す事がある。僕が見たのはホノカアの町ではなくて、島の南側のカラパナの近くでボルケーノのキラウエアからチェーンクレーターを下って海岸線まで下りてくると溶岩がドンドン海に流れ出ていて、水蒸気爆発を起こしてもくもくと空に上っている。風のない月夜の夜その水蒸気に月明かりが映えて「ホワイトレインボー」が現れる事がある。e382b3e38394e383bc-efbd9e-10-09-04-008

ハワイ島の人々はこの2つの現象を「ムーンボー」と呼び、神々の美しい悪戯として言い伝えられている。子供の頃これらに良く似た現象を、確か「傘をかぶったお月様」と満月の夜に呼んだ記憶がある。場所によっては呼び名も違うがそれぞれに伝説があり、特にハワイでは多くの自然の神々にまつわる「ハワイアン・レジェンド」がより一層神秘的な雰囲気をかもしだすようだ。